dawn,light

「光といふことを」人めには/みえぬものから/かがやくは/こころの底の/光なりけり

あえて

もういらなくなってしまったのに。
ずっとあることが普通だったから。
残っていたもの、残っていた思い。

あの、もやもやし続けていたのは私にとっての感情の残存期間だったのだ。
同じ空間にいるのだから同じ世界に生きていたい、としがみついていたのだろう。

だって一度は楽しく過ごした人たちだったからね。
やっぱり気持ちをすぐになかったことにするのは難しい。
形がないから、余計に。
形あるものは見えないところに追いやればいいけれど、形がないものは元々見えなかったから心の中から追いやることが難しい。
自分が握り締めていることにも気付けなかったりね。

でも、もう手放していいの。
残存期間は終わりましたよ。